はじめまして!2022年4月入社の大町と都です。
今回は、私たちが4月入社後から8月末まで受講したMOTEX(エムオーテックス)の新入社員研修についてお伝えします。
新卒エンジニアは、入社後どのような活動をしていくのか、就職活動中の学生の方や求職中の方の参考になれば幸いです。
▼教育担当社員がOJT研修について書いた記事はこちら tech.motex.co.jp
研修の目的
新入社員研修では、以下の4項目を達成することを目指します。
- 自ら進んで考え、行動できる開発者になる
- 会社の一員として、自社製品を理解し、正しく伝えられるようになる
- 開発チームの一員として、メンバーと協力し合い、プロジェクトを遂行できるようになる
- AWSをはじめとする、サービスを構成する主要インフラを理解する
研修内容
MOTEXの研修期間は、4月から9月の6ヵ月間で、研修は「全体研修」「製品研修」「OJT研修」の3つに分かれています。
それぞれの研修内容は以下となります。
全体研修(4月)
入社してから初めの1週間は、MOTEXが属する京セラコミュニケーションシステム(KCCS)グループの合同新入社員研修に参加し、ビジネスマナー研修や各種オリエンテーションを通じて社会人としての基礎を学びます。
製品研修(4月〜5月)
全体研修終了後の1ヵ月間では、MOTEXで開発しているプロダクト・サービスの概要や基本的な機能について学びます。
OJT研修(5月〜9月)
製品研修終了後は配属部署に分かれ、部署ごとの業務内容に沿ったOJT研修を受けます。続いて、以下、私たちが所属する開発本部で実施したOJT研修について紹介します。
本記事では、開発本部で行われたOJT研修に関して紹介していきたいと思います。
OJT研修内容
1. 一気通貫テスト
5月下旬から6月上旬にかけて、LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版(以下LANSCOPE クラウド版)の「一気通貫テスト」を行いました。
「一気通貫テスト」とは、LANSCOPE クラウド版で使用できる基本的な機能を一通りテストする作業で、新しいバージョンのリリース前などに行われます。
LANSCOPE クラウド版にはPC・スマホを一元管理するためのさまざまな機能がありますが、実装されている全ての機能に対してテストを行い、各機能がどういった動きをするのか、などを確認しました。
こんなテストをしました!
さまざまな検証用デバイスを使用して、LANSCOPE クラウド版のログ取得や位置情報取得などの機能を確認しました。
一気通貫テストを通じて学んだこと
テストを通じて、実際にLANSCOPE クラウド版を操作することで、具体的な操作方法や、各機能の役割を理解しました。
LANSCOPE クラウド版は分かりやすいUIを特長としていますが、新入社員の私たちでも、直感的に操作することができ、自社製品の特長を実感しました。
2. Scala学習
6月上旬から中旬にかけては、プログラミング言語"Scala"を学びました。
LANSCOPE クラウド版の開発では、主にScalaを使用しており、後述する社内の運用保守ツールでも必要となるため習得を目指しました。
学習の進め方
参考書『実践Scala入門』を使用してScalaの基礎を学びました。
学習後は、その成果をアウトプットにするため、研修担当から指示された一部の章について資料を作成し、「プログラミング経験はあるが、Scalaは全く知らない」相手に説明することを想定して、開発本部内で発表を行いました。
学習を通して感じたScalaを使用するメリット
- 関数型言語であり、それぞれが独立した関数の組み合わせでコードを書いていくため、シンプルかつ見やすいコードになる
- 静的型付け言語であり、型の整合性をコンパイル時にチェックできるため、堅牢なプログラムを書くことができる
他のエンジニアが読んでも読みやすい点は、チーム開発に適した言語だと感じました。
また、Javaの派生言語なので、Javaのライブラリが使える点も利点です。
3. 開発実習
6月中旬から8月下旬までの期間では、これまで学んだ知識を活かしてScalaを使用したツール開発に取り組みました。
実習課題
実務でも使用されているAWSのサービスを利用して、LANSCOPE クラウド版のサービス運用・保守作業を円滑に進めるための社内ツールを開発しました。
- 構成図
- 処理の流れ
Lambdaを使用してLANSCOPE クラウド版のデータをDynamoDBから取得・集計し、集計結果をcsv形式でS3に保存します。
そして、csvファイルにアクセスするための期限付きURLを生成します。
生成したURLは担当者にChatwork通知します。
何を得られたか
- プログラミング技術の向上
ツールの開発を通して、Scalaのコーディング規則に沿った開発手法を学びました。
また、命名規則やエラー処理、テストコードなど、より良いコードを書くために必要な技術を習得する事ができました。
- 実際の業務内容を体験
"設計→工数見積り→開発→テスト→リハーサル→リリース"の順番で開発を行い、LANSCOPE クラウド版で実際に行われている開発フローを体験しました。
開発に取り掛かる前に工数見積りをしてスケジュール管理を行うことで、進捗状況を把握しながら作業する練習ができたと思います。
また、今回はペアプログラミングで開発を行ったのですが、片方のミスをもう片方が指摘をすることで作業ミスを減らすことができた点や、コミュニケーションを取りながら作業を行うことで、互いの認識のズレを防ぐことができた点などを通し、チームで開発を行う重要性を学びました。
おわりに
入社前には部署でのコミュニケーションの取り方や、実務に求められるレベルでのスキル習得など、いくつかの不安要素がありました。
しかし、研修担当の上司・先輩社員の丁寧な指導や雰囲気作りによって、気軽に質問や相談ができたことや、開発実習で1つのツールを自分たちの力で完成させるという成功体験を通して自信がついたことで、研修前に感じていた不安要素を払拭することができました。
今回の研修で学んだことを活かし、実務に入っても引き続き頑張りたいと思います!