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コーチング研修参加レポート

コーチング研修参加レポート

はじめに

こんにちは、サービス開発2課の小田です。
今回は、エムオーテックスで取り組んでいるコーチング研修についてご紹介したいと思います。

コーチング研修とは

エムオーテックス社全体で組織マネージャーの育成と組織力の強化を目的とした研修です。
この研修は4月から6月にかけて行われ、講義と実践を繰り返しながら、
コーチングの知識と方法を学びメンバーの自立を促すマネジメントスタイルを身につけることを目指しました。
研修を終え、これから実業務に活かしていく中での所感をまとめていきます。

研修概要

株式会社アイ・ラーニング様主催の研修を4月から6月にかけて受講しました。
4月にはオフラインでの集合研修が行われ、コーチングの概要や目的、手法について学びました。
5月には各自がメンバーに対してコーチングを実践し、6月には再度オフラインでの集合研修で総括。

この研修は、ひたすらテキストを読み進める形式ではなく、参加者同士でコーチングを実践形式でした。
コーチングを行う側(コーチ)と受ける側(クライアント)を交互に経験することで、
どの方法が効果的であるかを試行錯誤できた点が非常に良かったです。

コーチングとは

コーチングとは、コーチが問いかけや傾聴を通じて、
クライアントが自分自身で解決策を見つけることを助けるプロセスです。
つまり、「こうした方が良い」「ああした方が良い」と具体的な答えを提供するのではなく、
クライアント自身が考え、判断し、行動できるように促すことがポイントです。

研修の中で特に印象に残ったフレーズは、
「相手の中に答えがある」「相手の100%味方になる」というものでした。

場合によっては時間がかかることもありますが、その思考プロセス自体に価値があり、
自ら導き出した答えは、より納得感を持って進めることができます。

クライアント自身に答えを出してもらうことが重要ですので、傾聴を意識することがとても重要。
意見や事実を理解し、それに対して質問や深掘りを行う流れになります。

どう業務に繋げるか

私の担当業務は開発プロジェクト管理や課運営です。
俗に言う管理職、マネジメント業務がメインになります。
これらの業務に対して、今回のコーチングをどう繋げていくかが重要です。

プロジェクトリーダー業務では特定の誰かというより、
複数名とやりとりをする場面が多いため、なかなか活かしにくい感触がありますが、
メンバーとの1on1の場面では多く活かせる部分があるように感じます。
個々人の課題や目標に関する相談にコーチングを活かし、
確かな納得感を持った解決を進めていくという点で大いに活用できるように思います。

実践を通じて感じたことですが、コーチングの際は傾聴や問いかけといったテクニックだけでなく、
コーチとクライアントの関係性についても意識を向ける必要があるように感じました。

マネージャーとメンバー、課長と課員。
会社に属し、業務を進める上で、上司と部下という関係性は避けられません。
この関係性がある以上フラットな関係性、純粋なコーチとクライアントの関係にはなり得ません。
どうしても考えを導き出す際にバイアスがかかってしまうことがあると思います。

では業務においてコーチングは必要ないのかというと、決してそんなことはありません。
前述の通り、コーチングのテクニックは1on1の場面でも多く活かせます。
上司と部下のバイアスは排除しきれない部分は留意点としつつ、
しっかりとテクニックでカバーしていくことが重要と捉えています。

問いのテクニック

問いとは、クライアントの中にある考えを引き出すことです。
その際にコーチ自身が知りたいことを問うことではなく、
クライアントがコーチと向き合える問いを投げることが重要です。

上司としては課題の詳細が気になり、ついつい深掘りしてしまうことがあるでしょう。
しかし、これではただの情報収集に終わり、クライアントの考えを引き出すことはできません。

これらは研修でも紹介されていた手法ですが、意識すべきはオープンクエスチョンを心掛けること。
オープンクエスチョンは「5W1Hの質問」であり、
クローズドクエスチョンは「YesまたはNoで答えられる質問」
細分化が必要な問いかけを心掛けることで、クライアントは思考を深め、内省ができるようになります。

オープンクエスチョンとクローズドクエスチョン

私自身がコーチをする中で気付いたことですが、
部下相手に実施することが多い背景から、
立場的にも「失敗したくない」「無知だと思われたくない」と無意識に動いている場面がありました。
そのため自分が答えやすい、話しやすい方向へ誘導、
気づけば情報収集、クローズドクエスチョンに終始してしまうこともありました。
これではコーチングとして正しいとは言えません。
こういった点が前述したバイアスによる注意点なのだと思います。

失敗を恐れず、分からないことは分からないと言える姿勢で向き合うことが大切です。

傾聴のテクニック

傾聴とは、クライアントの話を注意深く聞くことを指します。
一見聞くだけと、簡単なように思えますが、実際には非常に難しい技術です。
研修ではひたすら実践、慣れていくという流れでしたが、
知識面からも身に着けたいと、研修を経て個人的に「傾聴」について調べてみました。
すると「傾聴」にも様々な種類があることが判明。
簡単にまとめてみました。

受容的傾聴

クライアントの話を受け入れて聞く傾聴スタイル。
途中で意見を挟まずに最後までクライアントの話を聞きつつ、意識と目線をしっかり集中。
うなずきや相槌などリアクションも重要です。
これにより「自分の話を最後まで聞いてくれる人だ」と認識し、安心感が生まれます。

反映的傾聴

クライアントの仕草や声のトーン、言葉に合わせつつ聞く傾聴スタイル。
コミュニケーション用語で「ミラーリング」とも呼ばれます。
クライアントが話した言葉を繰り返し、声の大きさやスピードを合わせることで親近感や共感が生まれます。

積極的傾聴

受容的・反映的傾聴に加え、クライアントの発言に言葉を添えつつ質問をする傾聴スタイル。
クライアントに対して肯定的、100%味方になることでクライアントが進んで深く考え、
真の解決策を導き出しやすくなります。
これを実現するには、前述のオープンクエスチョンと組み合わせることが非常に重要です。

3つの傾聴スタイル

実際に私自身もこれらを意識して実践していますが、なかなか同時並行にこなすのは難しいものです。
繰り返し実践し、無意識レベルまで落とし込んでいくことが大事だと思います。

まとめ

今回の研修を通じて、
コーチングの具体的な手法から業務に繋げられるテクニックを多数得ることができました。
1on1や日常のコミュニケーションにも活用できる場面も多々ある中、
適切な問い、傾聴の仕方を身につけ、伸ばしていくことが重要だと思いました。

参考になりそうだと思った方は、ぜひこの機会にコーチングについて学んでみてはいかがでしょうか?
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。